東京オリンピックで私が一番心に残った人は、女子バスケットボール監督の、トム・ホーバスヘッドコーチでした。
彼が英語で話していたのは、
“They thought I was crazy, but they don’t think I’m crazy anymore. We have a legitimate shot if we continue to play with this level of energy and determination.”(みんな、僕のことを(オリンピックでアメリカを倒して金メダル、なんて)クレージーだって言っていたけど。 もう今は、クレージーだと思っていないね。
我々がこのレベルのエネルギーと決意でプレイし続けたら、勝つチャンスはあるよ。
legitimate shotは、a fair chance, a good chanceと言うことなのですが、shootシュート、の過去形のshot、バスケットボールを思わせるような語彙の使い方で、トムヘッドコーチのユーモアと知性を感じますし、こういった言葉遊びが、英語って面白いな!と思います。
“Everybody laughed at me first. I don’t know, there might be some people starting to believe now.” (みんな最初は笑っていたけどね。 今は、信じ始めた人もいるかもね。)
などとおっしゃっていましたね。
トムヘッドコーチが素晴らしいと思うのは、日本でコーチを始めた頃から、「選手の母国語でないと、選手の心にすっと響いてこないと思う。」という理由で、日本語を猛勉強されて、現在のような流暢な日本語になったそうです。
日本に恩返しして、日本チームを金メダルに導く。
その壮大な「目標」のために、真摯に取り組んでいたら、そうなったんでしょう。
それにしても、外国語を身につけることってとても大変で、日本に長く住んでいても、日本人と結婚されていても、日本語をあまり話さない人はたくさんいると思うので、本当に尊敬、です。
そして、もう一つ、彼が日本語で言っていたことで印象的だったのは、「(バスケットボールをしていて)ただ楽しい、はない。
勝たないと、楽しくない。」ということです。
ここで私は「バイリンガル育児」と結びつけて考えたのですが。
日本に住んでいて、両親ともに日本人で、普通の日本の学校に行っている子供に、どこまで英語教育をするか、って、そのご家庭それぞれだと思うのですが。
「子供に英語を英語を身につけてほしい、自由に話せるようになってほしい」と思うならば、「楽しいだけの英語教育」ってないな、と思うんですよね。
日本語だって、漢字とか、諺とか、色々学んできたのと同じで。
週に数時間、英会話スクールとかオンラインレッスンをやって、歌とかゲームでなんとなく楽しんでもらえたら。。
それでいいのならばそれでもいいのですが、それだと子供たちも、本当の意味での「楽しい」はないと思います。
わからないと、楽しくないです。
なので、英語をたくさん聞いていることが大切で、さらに、英語を読めるようになることがとても大切。
そこで、理解して、読めるようになって、子供自らが「自分が楽しく感じる」道を探っていくのだ、と思います。
✨✨✨✨✨
さてさて、話をオリンピックに戻すと、世界の頂点に輝く人たちは、やっぱり”determined”でした。
一般人の私たちが、この学びを自分自身に役立てるには?
自分がどうなりたいのか、考えること。
自分が人生で叶えたいこと、自分が思う、我が子の理想的な未来とは、を考えること。
「自分がなりたい姿」を具体的にして、それから、現実と、その夢との距離感を測って、辿り着くために今からできることは何か、を考えること。
千里の道も一歩から。
今からできることは、たくさんありますよね!😊