息子がお世話になったくもんの先生が亡くなりました。
病気のために療養されるということで、引退をされた直後のことでした。
現在小2の息子が、「くもんをやりたい。5、6年生の算数ができるようになりたい。」と言って、くもんに入ったのが、今年の2月です。
算数と、国語をやることにしました。
思えば2ヶ月ちょっとのお付き合いだったのですが、色々私が質問や相談をさせていただいたこともあり、頻繁に連絡をくださっていたので、とても濃いお付き合いをさせていただいておりました。
体験のために訪れ、初めてお会いした時、「幼稚園受験をされたのなら、中学受験も考えていらっしゃいますか?」と先生に聞かれました。
主人の出身地の田舎に引っ越してきたばかりで、主人から「この辺は公立が強いよ」と聞いていたので、それを鵜呑みにして何もまだ調べないでいたのですが、息子から将来の夢を聞いて、くもんの先生は「医学部に行きたいなら、中高一貫教育の学校の方が、確率としては入りやすくなっていますね。
でも、常に成績の競争のプレッシャーがあります。
公立高校から医学部にももちろん行けますけど、学校のカリキュラムは学年通りに進むので、自分で進めて行かなければいけない。
向き不向きがあるので、どちらが向いているかは、まだわからなくて、これから探っていけば良いと思います。」などと話してくださり、それから私も、中学受験について調べ始めました。
息子と話して、行きたい学校が決まり、中学受験をする流れになって、結構頑張らなきゃいけないのでは、と色々相談すると、
「子供の勉強には口出ししない方がいいです。
もう2年生なので、本人に任せてあげてください。
親ができること=学習できる環境を整えること、で、本人が「教えて!」というまで、間違っていても、我慢してあげてください。
難関校に行きたいなら、余計にそうなんです。
急がば回れです。
なかなか難しいのですよ、見守ることって。
私自身もいっぱい失敗して、子供が思春期の時に大変な思いをしました。
今はまだ幼少期の延長なので、親の言うことには従いますが、小3頃からは、自立に向けて成長を始める時期となります。」
とおっしゃっていました。
先生がおっしゃりたかったのは「自分の人生は自分で選んでいく子になれるように、そして、その練習をちゃんとできる子になれるように」ということなんだと思います。
「親に言われての勉強」ではなくて、「自分のための勉強」という意識を持って頑張れるように、、
というと、普通の子供にはなかなか難しいよなーと思うのですが。確かに。。
難関校のお子様ほど、自立心が強いですね。
知的好奇心がある、勉強するための目的がある。自分の頭で考えている。
人にやらされての勉強だと、上位にいくのはなかなか難しいのかもしれません。
くもんの先生が、退職された時、息子に書いてくれたメッセージです。
「「お医者さんになりたい! もう夢があるって、素晴らしい!!
人のために働ける仕事って素敵ですよね。 楽しみにしています。
良いお医者さんってさ。
患者さんの「痛み」がわかる人だと思うんです。
その目の前の人の苦しみをもらってあげられる人だと思うのです。
そんな大人になるために、いっぱい遊んで、自然に触れて、喧嘩して、悪いこともして、泣いて。。。
少しづつ「人」」
体調が悪かったのか、そこで筆は止まっていました。
息子は天国の先生に手紙を書いて、「今までたくさん教えてくれてありがとうございます。
先生のおかげで、勉強が好きになりました。」と書いてありました。
ご在職中、よく私の携帯に電話をくださり「様子はどお? すごい勢いで先に進んじゃったから、苦しんでいるんじゃないかな、と思って」など、息子の勉強の様子をよく聞いてくださいました。
「先生、今日は出勤日ではないのに、本当にありがとうございます」と言うと、「子供たちができるようになるのが、私の喜びだから」とおっしゃっていました。
地域で、子供たちを育ててくださっている、名もなきヒーローのお一人だったと思います。
息子も私も、ずっと忘れないでしょう。 周りの方達のおかげで、子供は育つんですね。
「くもんの先生」から学んだこと
